2021年1月
コテについて
皆様はろくろ成形をするときにコテって使っていますか?
今回はコテについてお話していこうと思います。
まずはコテなのですが、厚みのある木の板のことです。かまぼこの板なんかでも作れます。
産地によっていろいろなコテがあり見ているだけで楽しいです。九州の方の牛ベラは使い方的にコテでは?と思っています。
コテを使うメリットですが
①粘土を締められる。特に平たい物や大きいものを作る際コテがあると広い面積に均等に力を加えることが出来ます。
平皿の底など締りが悪くて切れてしまった経験のある方はいるのではないでしょうか。手よりも広く硬いのでしっかりと粘土を締めることが出来ます。
②ロクロ目が残らない。最後にスポンジなどで表面のロクロ目を消している方はコテを使えば指あとは残りません。日本では器の内側にあてる内(ウチ)ゴテが主流ですが海外には外(ソト)ゴテもあると聞いたことがあります。ロクロ目が気になる方は一度コテを試してみてもいいかもしれません。
③同じ形を量産できる。これが結構重要で、コテにぴったり粘土が合うように作ると必然的に同じ形になります(均一に粘土がロクロで伸ばせていることが前提ですが...)。量産する場合は1つの器に対して1つ専用のコテがあるというのも珍しくありません。現在の量産の現場でもまだ使われている制作スタイルです。コテに合わせれば毎回計らなくても同じ大きさのものを作ることが出来き、効率よく制作が出来ます。
他にもメリットはいくつかありますが大まかに3つあげました。
自分は平皿を作る時に重宝しています。コテがあると簡単に平たい面を作れます。コテなしだとずっと調整、調整です…
コテを使って大まかな形をそろえた後、強めにロクロ目をつけて一つ一つの違いを楽しんだりもしていますね。一つ一つ形は違うんですが、いい感じにまとまるし重ねられます。だってベースは同じ形だから。といったふうにコテを使ったうえで少し崩してあげてもいいのかなと最近思っています。
作るものにあったコテがありますので、まずは実際に使ってみてください。どんな形のコテが自分の制作に向いているのか。道具選びと道具の研究も陶芸の醍醐味ですので、皆様よいコテコテ陶芸ライフを。
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陶芸道具の木材に注目
突然ですが皆様はどのような陶芸用品をお使いでしょうか?
陶芸用品にも様々な素材が使われています。その中でも木材というのは身近な素材なのではないかと思います。
陶芸に使用する今回は木材のお話を少しできればと思います。
陶芸に向いている木材ですが、硬く繊維の密度が高いものが適しています。硬さというのは想像しやすいかと思います。割りばしのような材質でヘラなどを作ってしまっても少し力を掛けただけで曲がり、簡単に折れてしまいます。消耗品ではありますが簡単に壊れられていては仕事にもなりませんし、お財布にも優しくありません。
次に繊維の密度ですが、これが高いほど木材の表面が滑らかに、水も吸いにくいという事になります。お高い木目のテーブルの天板などにはメープル(楓)が使われているのを見たりします。他には高級なお箸に黒檀が使われたりします。逆に密度が低いと表面が毛羽立ち、吸水性が高くなります。割りばしに料理のにおいが染みつくようなことが起きます。(決して割りばしのことが嫌いなわけではありません)ですので、硬さと密度をそなえた木材が陶芸には向いています。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、それらの木材は希少価値が高い上に加工が困難であるためにヘラやコテ1つで数千円かかってしまう事も稀ではありません。高価ツゲなどが道具の材質では有名かと思います。ツゲの櫛などが挙げられます。現在の市販品の木材も陶芸に向いた木材ですし何より魅力は安価なことです。ただ良い道具を使いたいという憧れは拭えません。
そこで、見つけてきましたユスベラです。ユスというのはイスの木のことです。非常に硬く密度も高い材質で陶芸道具に向いている木材です。手にしたときの重量感と表面の滑らかさから高級感も漂います。
自分は右の写真(23番)の物をよくロクロで使っています。一輪挿しなど内側に手の入らないものを作る時に重宝しています。イスの木だから細くても安心な硬さ、丁度いい重量感、粘土との相性は抜群です。そんなユスベラを今回在庫限りの特別価格でボイスオブセラミックスでは販売しております。次回入荷はありませんので是非この機会にお買い求めください。
同じ形でも少しずつ違うので実際に手に取ってお気に入りを見つけて頂く事をおすすめします。また、このヘラをもとにして自分だけの道具を作るのもおすすめです。
皆様よい陶芸ライフをお過ごしください。
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新年あけましておめでとうございます
明けましておめでとうございます。
本年も新しい年を無事に迎えることができましたこと感謝申し上げます。
新型のウィルスの流行や寒波による積雪などまだまだ大変なことは多いですが、我々スタッフもマスクやアルコールなど対策を行いながら営業をしております。スタッフ一同また皆様と会える日を楽しみにしておりますので、お体にお気を付けてお過ごしください。
本年も6日より陶芸体験、陶芸用品販売共に10:00~18:00まで通常営業しております。
遅ればせながらのご挨拶となりますが皆様本年もよろしくお願い致します。
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